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大会案内

日本遺伝学会第94回札幌大会を終えて

大会委員長 遠藤 俊徳

第94回札幌大会は令和4年9月14~16日の日程で開催されました。現地とオンラインを合わせ参加者は356名で、内訳は一般会員139名(内ポスドク22名)、シニア会員14名、学生155名、一般非会員14名、招待33名で、対面が292名、オンラインが65名でした。登録時期は8月2日締切の早期登録者が296名、通常登録者は60名と8割が早期登録、2割が通常登録となりました。ハイブリッド開催を前提としたため、参加費は前年のオンライン開催より高い設定でしたが、多くのご参加をいただくことができました。かねてからポスドククラスの参加費が高すぎるという声に応えるべく、ポスドク割を導入しました。そのほか、春の分科会の際に結成が決まった「遺伝学若手の会」主催の若手ワークショップ、「最終講義」企画や、各シンポジウム・ワークショップ等々、非常に面白かったという高評価の声が聞こえています。
 2年前の開催決定時には、コロナ禍は終わっているだろうという楽観的展望でしたが、その後の経緯はご存じの通りで、公開市民講座のテーマ「次々と現れる新型コロナウイルス変異株の進化遺伝学」を地で行く形になってしまいました。また、感染拡大はあったとしても、8月中~下旬頃をピークに開催時までには落ち着き、重症化リスクも大幅に低減するだろうという予想をしていました。予想は的中したものの、規制緩和は追いつかず、準備に遅れを生じる事になりました。
 演題登録締切近くの7月中旬頃から再び全国的な感染広がりが生じ、最終的に登録を締切った8月初旬は感染拡大のまっただ中で、同時期の他学会の多くが形式を変更しましたが、札幌大会は現地開催を目指しました。結果論ですが諦めなくて良かったと思います。折しも、札幌市からハイブリッド助成の内定通知がありました。順風となるよう、遅れた準備の穴を埋めるために、学会イベントに精通した地元業者のシーエーブイさんに当日の業務を委託しました。これと前後して事務局には問合せが殺到し、また突貫工事でプログラム作成を行ないました。担当の太田先生と、越川先生、長田先生、黒岩先生、金澤先生、並びにプログラム委員の先生方には特に大きなご負担を強いることになってしまいましたが、お陰様で大会がなんとかできました。
 会期中は大きなトラブルもなく順調に進められました。各会場の専用PCでZoom共有画面をスクリーン投影し、発表者にZoom経由で接続してもらったことが奏功し、接続トラブルの多いMacでも発表者ツール以外の問題はなかったようです。また質疑応答をハウリング防止設定の専用マイクで集音したので、オンライン参加者も聞きやすかったと思います。ただZoomの契約や設定には、表には出ない苦労が多々ありました。今後に引き継ぎたいと思います。
 ハイブリッドの開催は試験的だったのですが、予期せぬ活用方法もありました。他会場の講演を並行して聴講するという荒技を使った方が居たのです。共同研究者が両方にいたからとのことで、感心しました。なお、「同じ時間帯に別の部屋で共同研究者の発表が重ならないよう配慮して欲しい」というご意見もあったのですが、実は多大な手間と時間をかけて調整し、それでも解消できなかった部分が残っていました。事前に発表者間で相談し、単一分野として登録していただければ、問題は起こらないと思います。
 懇親会は北大とJR札幌駅の間にある利便性の良いマイズテイズ札幌アスペンホテルで開催しました。最終的に105名の参加で参加者には大好評でした。テーブル着席にしたのですが、後半は自由にテーブルを移動し、議論を深められたようです。ナイトゼミナールは参加希望者が140名を超えていたのですが、施設利用許可が降りず中止となりました。学生の参加者が多かったので本当に残念でした。キャンセルの返金は決済会社の了解を得るのに手間取り、遅れてしまいました。ご迷惑をおかけした皆様にはお詫び申し上げます。
 週末の公開市民講座は悩まされ続けた「新型コロナウイルス変異株」についての非常に面白い内容で、学会の中で行なっても良かったのではないかというくらいでした。会期を週末まで延ばし、その一部として開催した方が良かったかもしれません。
 大会全体としては皆様には久しぶりの対面開催を楽しんでいただけたものと思います。末筆になりますが、大会実行委員、プログラム委員、シンポジウム・ワークショップ・男女共同参画・最終講義等の各種企画者、発表者、そして参加者を含め、開催を盛り上げていただいたすべての皆様に、感謝を申し上げます。

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